サプライチェーン攻撃とは?
サプライチェーン攻撃とは、企業が直接狙われるのではなく、業務を委託している取引先やパートナー企業などの“つながり”を経由して侵入される攻撃手法のことを指します。
最近ではITシステムの複雑化や業務の外部委託が増えたことで、自社だけでなく委託先のセキュリティも重要な課題となっています。
攻撃者は直接的な攻撃よりも、防御の手薄な委託先を狙うことで、本来狙いたい企業の内部に入り込む手法を巧みに使い分けています。
そのためサプライチェーン全体のリスクを把握し、対策を講じることが不可欠です。
具体的な事例
代表的な例として、2020年に発覚したSolarWinds(ソーラーウィンズ)攻撃があります。
この攻撃では、IT管理ソフトウェアのアップデートにマルウェアが仕込まれ、多くの企業や政府機関が被害を受けました。
このように、攻撃者は委託先のソフトウェアに侵入し、それを通じて最終的なターゲットにアクセスしました。
日本国内でも、委託先のセキュリティ対策が不十分であったことをきっかけに、情報漏えいやシステム障害が発生した事例があります。
こうした事例は、自社だけでなく「つながり」を守る必要性を痛感させます。
なぜサプライチェーン攻撃は防ぎにくいのか?
サプライチェーン攻撃が防ぎにくい理由は主に以下の通りです。
- 委託先ごとにセキュリティレベルが異なり、どこに弱点があるか把握しづらいこと
- 自社だけで管理できる範囲を超えた部分にリスクが潜んでいること
- 攻撃者が巧妙に潜伏し、長期間にわたり気づかれず攻撃を進めること
こうした要因から、従来の自社中心のセキュリティ対策だけでは不十分になってきています。
サプライチェーン攻撃への備え方
サプライチェーン全体のリスクを減らすために、まずは委託先のセキュリティ状況を正確に把握することが重要です。
具体的には、以下のような取り組みが必要です。
- 委託先に対して、定期的な監査やヒアリングを実施しリスク評価を行う
- セキュリティ要件を明確にし、契約書や合意書に盛り込む
- 委託先と定期的に情報共有やリスクレビューを行う仕組みを構築する
- インシデント発生時には迅速に連携できる体制を準備する
これらの対策を通じて、サプライチェーン全体の安全性を高めることが求められます。
まとめ:自社だけでなく「つながり」全体の安全を考える時代
サプライチェーン攻撃は単なる「他社の問題」ではありません。
取引先や委託先を通じて自社のセキュリティにも影響を及ぼすため、企業はサプライチェーン全体のリスク管理に注力する必要があります。
今後は自社だけでなく、サプライチェーン全体の安全性を確保するための連携や対策がますます重要となるでしょう。
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- セキュリティ要件を盛り込んだ契約書・合意書の作成サポート
- サプライチェーン全体でのリスク共有と情報連携の仕組みづくり
- インシデント発生時の迅速な連携体制の構築と対応支援
- 社内外向けの教育・啓発プログラムのカスタマイズ提供
- 定期的なセキュリティレビューや改善提案の実施
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