「夏のセキュリティ特集」第4回:誰も見ていない時間が狙われる
夏季休暇は、多くの企業で監視の手が緩みやすい時期です。
Webサイトは24時間365日稼働しているため、誰も気づかないタイミングで狙われるリスクが高まります。
改ざんされても長時間気づかれず、被害が拡大するケースが後を絶ちません。
どんな手口で改ざんされるのか?
Webサイト改ざんは、攻撃者による巧妙な手口で行われます。代表的なものは以下の通りです。
- 管理画面への不正ログイン
攻撃者は総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)や、過去に漏えいしたID・パスワードの使い回しを狙って、管理者アカウントに不正アクセスを試みます。成功すると、管理権限を奪われ、サイトの内容を自由に書き換えられてしまいます。 - CMSやプラグインの脆弱性の悪用
WordPressなどのCMSやそのプラグインに存在するセキュリティホールを突いて侵入します。特に、アップデートが遅れていると、古い脆弱性が放置されるため攻撃されやすくなります。 - 不正コードの埋め込み
攻撃者は侵入後に、サイト内に悪意あるスクリプトやリンクを埋め込み、訪問者をフィッシングサイトやマルウェア配布サイトに誘導します。見た目は通常と変わらなくても、裏で悪質な行為が行われているため非常に厄介です。
なぜ改ざんに気づけないのか?
改ざんは一見すると発見しづらい特徴があります。
- 管理画面は通常通り使える
改ざんしても管理者用の画面は変わらないことが多く、管理者が異変に気づきにくい状況になります。 - 特定条件下でのみ改ざんページが表示される
攻撃者は特定のIPアドレスやブラウザからのアクセス時のみ改ざんページを表示し、通常の訪問者や管理者には気づかれないようにすることがあります。 - 見た目に変化がなくても裏でコードが改変されていることもある
表面的な更新作業が滞っている夏季休暇中は、こうした改ざんを発見しにくい環境がさらに悪化します。
実際にあった被害例とその影響
- ECサイトの商品ページ改ざん
あるECサイトでは商品ページがフィッシングサイトにリダイレクトされ、顧客のクレジットカード情報などが盗まれた例があります。被害が公になると、企業の信用は大きく傷つきました。 - 企業ブログのマルウェア配布
企業の公式ブログにマルウェアが仕込まれ、多数の訪問者の端末が感染。被害者対応に追われる事態となりました。 - Googleからの危険サイト判定とSEOへの打撃
改ざんが数日間放置されると、Googleは「危険サイト」として認定し、検索順位が大幅に低下。復旧には時間とコストがかかりました。
対策チェックリスト:夏季休暇前に見直したいポイント
- 管理画面へのアクセス制限(IP制限や二段階認証の導入)
- CMSやプラグインのアップデートを完了させる
- 改ざん検知ツールやWAF(Web Application Firewall)を導入する
例えば、国内で実績のある「Securify(https://www.securify.jp/)」のようなサービスを利用すると、
改ざんや脆弱性を早期に検知でき安心です。 - 改ざん時の通知設定(メールやSlack通知など)を行う
- 外部アクセスログの監視を強化する
- 定期的なバックアップ取得と迅速な復旧体制の整備
まとめ:休暇中も目を光らせる仕組みづくりを
Webサイトは常に狙われています。
特に夏季休暇のような「人がいない時期」は、攻撃者にとって絶好のタイミングです。
早期発見と迅速な対応が被害を最小限に抑える鍵となります。
この機会に、改ざん検知やアクセス制限などの対策を見直し、安心して夏休みを迎えましょう。
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