夏休み、気が緩む時期にこそ要注意
「夏休み中だけど、ちょっとだけ仕事を…」
「帰省中だから、私物のスマホで確認しておこう…」
こうしたちょっとした行動が、大きなセキュリティリスクにつながることがあります。
特にこの時期に増えるのが、シャドーITや私物デバイス(BYOD)の利用です。
情シスが知らないまま、従業員が独断で外部サービスを使ったり、
管理外のデバイスから社内システムにアクセスしていたり…。
「休みだからこそ」発生しやすい盲点に、今こそ目を向けましょう。

シャドーITとは?
シャドーIT(Shadow IT)とは企業の情報システム部門が把握していないITツールやクラウドサービスの利用を指します。たとえば
- 社内で承認されていないクラウドストレージ(例:個人用Google Drive)
- 無許可で導入したチャットツールや業務アプリ
- 管理対象外の私物スマホ・PCからの業務利用
本人は「ちょっと便利に使いたいだけ」「何かあったら自己責任でいい」と思っているかもしれませんが、
セキュリティの統制が効かなくなる最大の原因でもあります。
なぜ夏にシャドーITが増えるのか?
この時期、特に注意が必要な理由があります。
- 長期休暇中の急な連絡対応で「スマホからSlackだけ」などが増える
- VPN接続が不安定/会社PCが手元にないという状況もありがち
- 一部の業務が属人化していて、「あの人にしかできない作業」が発生しがち
つまり、“仕事を止めないための工夫”が、シャドーITにつながってしまうケースが多いのです。
特に帰省・旅行先などで私物デバイスを使うケースでは、端末紛失や覗き見などの物理的リスクも高まります。
私物デバイス(BYOD)利用が引き起こすリスク
BYOD(Bring Your Own Device)=私物端末での業務には、次のような危険があります。
- OSやウイルス対策ソフトが未更新のまま使われる
- 共用端末(家族のPC・タブレットなど)で誤って他人に見られる/改ざんされる
- 個人用アプリにログイン情報や業務データをうっかり保存してしまう
また、業務で使ったデータが個人端末に残ったまま中古で売却されるなど、意図しない漏えいリスクも。
「ちょっと便利だから」という判断が、企業全体の情報を危険にさらすことになります。
今すぐできる!シャドーIT・私物デバイス対策の基本
全社的な対策には時間がかかるかもしれませんが、今すぐ始められることもあります。
✅ 対策の第一歩
- 「ルールがある」ことを伝える(=セキュリティポリシーの周知)
- VPNや社内システムへのアクセスは登録済み端末のみに限定
- MFA(多要素認証)で最低限の保護をかける
- クラウド利用のログを定期的にモニタリング
✅ ユーザーに伝えるべきポイント
- どんなサービス・端末の利用が「NG」なのか
- 私物利用を許可する場合、その条件(登録・暗号化など)
- 「バレなければいい」ではなく「万が一」を防ぐ考え方
まとめ
休暇前の「ひとこと」が、リスクを大きく下げる
人は、ルールで縛られるよりも「自分ごととして納得」できると行動が変わります。
「こういうリスクがあるから、お願いね」――そんな一言のアナウンスが、抑止力になります。
特に夏休み前は、全社一斉メール/朝会/掲示などでの注意喚起を行う好機です。
「休暇中でも仕事してくれて助かる」
そう思う気持ちと同じくらい、
「その行動がリスクになるかもしれない」ことを、やさしく伝える文化も大切です。