せっかく用意した研修なのに、なかなか受講率が伸びない…。
「必要性はわかっているはずなのに、どうして受けてもらえないんだろう?」と悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、研修の受講率が上がらない背景にある課題と、具体的な改善アプローチを紹介します。
まずは、よくある原因から見ていきましょう。

研修受講率が上がらない主な原因
研修がうまく受講されない背景には、いくつかの共通する理由があります。
現場が忙しく、研修が後回しにされる
- 「業務が忙しいから後で受けよう」が習慣になっている
- そもそも研修に時間を割く優先度が低いと捉えられている
研修の必要性が理解されていない
- 内容の意義が伝わっていない
- 何のために学ぶのか、が受講者に届いていない
管理職の温度感に差がある
- 「うちのチームは大丈夫」という判断で、受講が推奨されない
- 部下に対する研修の声かけが弱い
「お知らせだけ」で終わっている
- 周知の方法がメールや掲示のみで、印象に残っていない
- リマインドがなかったり、受講手続きが煩雑だったりする

コンテンツや提供方法が受講のハードルになっている
内容そのものや、受講しやすさの面で、無意識に「やりたくない」と感じさせているケースもあります。
研修の時間が長すぎる
- まとまった時間を取るのが難しい
- すき間時間で受けられない設計になっている
内容がわかりにくい or 難しすぎる
- 前提知識がないと理解できない
- 初学者向けなのか、実務者向けなのかが曖昧
システムや環境が使いづらい
- 受講サイトへのアクセス方法がわかりづらい
- スマホから見づらい、社外からアクセスできない など
そもそも「必要とされていない」と見なされている?
実は、「なんとなく重要そうだけど、自分には関係ないかも」と受け取られている可能性もあります。
研修目的やメリットが伝わっていない
- 単なる“やらされ感”で受講する意義を感じにくい
- 「なぜ今この研修が必要なのか」の説明がない
全社共通の内容だと“自分ごと化”されづらい
- 自部門とのつながりが見えない
- 例や用語が業務と乖離している
「伝えているつもり」でも、受け取る側が“自分に必要だ”と感じていないと、行動にはつながりません。

受講率を上げるための工夫と改善アプローチ
それでは、どうすればもっと受講されやすくなるのか。いくつかの改善策を紹介します。
受講の“負担感”を減らす
- 動画や資料は短く・分割して提供する
- 受講期限に余裕を持たせる
- モバイルからもアクセスできるようにする
メリットを伝える・自分ごと化する
- 「この研修を受けると◯◯に役立つ」といった実利を明示
- 自部門や役職に応じたメッセージを添える
管理職からの声かけを促す
- 経営層や管理職が「必要な学び」として部下に伝える
- 推奨コメントや導入動画などを活用する
告知・リマインドの工夫
- お知らせメールは件名・導入文で引きつける
- 社内ポータルやチャットでも再通知する
- 受講状況が見える化されていると、チームで促し合いやすい
「伝え方」「見せ方」もひと工夫
内容が良くても、伝え方やタイミング次第で反応がまったく変わることも。以下のような工夫も効果的です。
- 研修開始時にトップメッセージを添える
- 「導入動画」や「短いサマリ資料」を最初に見せてから本編へ
- 初回は“体験版”として短縮版を用意し、関心を引く
- 受講後アンケートで「気づきや感想」を聞き、次回改善に活かす
まとめ
受講率が伸びない原因は「モチベーションの低さ」ではなく、伝わっていない・気づいていない・時間が取れないという構造的な課題であることも多いです。
小さな工夫の積み重ねでも、受講率や満足度はじわじわと変わっていきます。
自社に合ったやり方を見つけて、ぜひ取り入れてみてくださいね。
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